「外貨預金」は安全で「FX」は危険なの?リスクのある外貨預金を気軽にやる人たち。

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「株やFXまではちょっと怖いけど、投資の第一歩として外貨預金なら」と気軽に始める人もいるのではないでしょうか。

金利のほとんどつかない日本円、円だけで資産を持つリスクをヘッジするために外貨を持つ、など理由は様々でしょう。

大手銀行などで気軽に外貨預金を勧めていたり、家計相談でも外貨預金を組み込むアドバイスをするフィナンシャルプランナーがいます。

また保険商品でもより運用利回りの高い外貨で保有するものもありますよね。

外貨を持つと資産運用が広がって安定したようにも感じられます。

しかし率直に言って、一般の人に安易に「預金」という名のもとに外貨を勧めるのにはとても疑問を感じています。

外貨預金とは

外貨預金とは円を外国のお金に替えて銀行に預けておくことです。

通常、私たちは「円」で日本の銀行に預けますが、日本の円は超低金利のためほとんど利息はつきません。

銀行の利息は各国が定める政策金利の影響を受けて決定されています。

2018年8月時点で、米ドルポンド豪ドルの金利は、0.5~2%、新興国の通貨であるトルコリラメキシコペソ南アフリカランドに至っては6.5~17.75%となっています。

この魅力的な利子がつくことから、近年ではこの外貨預金が一般の人にも好まれるようになりました。

海外のお金を預金するには、だいたいどの銀行も普通口座とは別に「外貨預金口座」が必要になってきます。

と言っても簡単で、銀行の窓口でお願いしたり、ネット銀行ではネット上ですぐに口座を追加したりと、手軽に手続きは出来ます。

外貨預金って本当に”預金”なのか

外貨預金で期待できる利益は2つあります。

  • 高い利子によって円の預金より資産が増える可能性(内外金利差)
  • 円安になるとより資産が増える可能性(為替差益)

金利の他にも為替差益という為替の変動を通して利益を狙うこともできます

1ドル100円の時に日本円100万円をドルに交換したとします。相場が変動して1ドル110円の円安になると、ドルから円に戻したとすると110万円になって戻ってきます。(実際は手数料などが引かれます。)

2013年に始まったアベノミクスなどの大規模金融緩和で円安に大きく動いた時には、外貨で資産を持っていた人は資産を増やすことができました。

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しかし当然反対の円高に動いた場合は資産を減らすことになります。

円安になるか円高になるかの予測はそれなりに専門家でも難しいものです。

預金といういつ引き出すかわからない、いつ必要になるかわからない資金を、その欲しいタイミングにおいてちょうど良く円安になっている保証はまったくありません。

つまり為替変動による利益は期待することは、預金という性格上まったくのバクチになってしまいます。

金利はある程度は確定された利益となりますが、まったく先が読めない為替変動の損益を考えると、「預金」という言葉がふさわしいとは思えません。

もちろん言葉の問題ということもありますが、一般の人に気軽なイメージを持たせてしまっていると思います。

外貨預金は預金保険制度の対象外

「預金」で期待することの大きな一つは信頼性でしょう。

日本の銀行の普通預金や当座預金、定期預金などは、金融機関が破綻したとしても預金保険の対象とされています。

万が一銀行が倒産したとしても預金保険によって1000万円+利息までは保護されています。

しかし、外貨預金は預金保険の対象外です。銀行が破綻すれば、その金融機関の支払い能力により補償額が変化することになります。

一番預金で期待しているこの信頼性がないと言うのは大きな欠点です。

一方で、たとえば外貨MMF(証券会社)やFX(外国為替証拠金取引)の場合、それぞれの資産は証券会社・FX会社の資産とは別に管理されているので、万が一倒産したとしても全額が保護されていることになります。

銀行の外貨預金よりもFX会社に預けてある資産の方が安全というのもちょっと驚きです。

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外貨預金はとにかく為替手数料が高い

外貨預金における手数料は、一般的な金融商品の手数料から考えるとボッタクリとも言えるくらい高いです。

外貨預金は円を外貨に両替して、最終的にはその外貨を円に戻すことになります。

この通貨交換の際の2回の取引で意識せずに手数料を取られることになりますが、その値段は為替レートの中に含まれているので、特に初心者の人には気づきにくいものになっています。

通貨交換にはスプレッドといって、買うときと売る時は同じ価格ではありません。

買うときが高くて、売るときが安くなっています。この価格差が実質的な手数料となります。

銀行による外貨預金ではこの実質的な手数料が1%から通貨、銀行によってはなんと4%にもなってしまいます。

100万円外貨預金をしても、無条件に1万円から4万円も差し引かれているのです!

株式手数料が無料だったり0.1%以下だったりというこの時代、手数料ボッタクリと言ってもよいこの商品を大手銀行は堂々と一般の人たちに勧めているのです。

外貨預金に似たFXとはどんなもの?

同じような為替の取引ではFXというものがあります。

FXは通貨の変動による価格差を狙って儲ける、そんなイメージですよね。それも短期で頻繁に売買して取引している人が多い印象があります。

しかし外国通貨を買ったらしばらく保有しておいてじっくり利益を得るというスタイルの人も実際は多いです。

価格変動を狙った利益だけでなく、外貨預金の利子と同じく金利差による利益も得られます。

この金利差をスワップポイントといい、日割りで受け取ることが可能です。

低金利の通貨を売って高金利の通貨を買うと、このスワップポイントという決められた金額が日々受け取れます。

逆に高金利の通貨を売って低金利の通貨を買った場合はスワップポイントが取られることになります。

個人投資家はこのスワップポイントを取られるのがイヤで円を売って外国通貨を買う傾向が強いです。

そしてスワップポイントが日々受け取れることで、多少その通貨が下落して含み損になっても耐えてしまう傾向があり、損切りができなかったりします。

通貨は様々な要因で上下ともに同じように動くので、スワップポイントにこだわり過ぎると相場の大きな流れが見えなくなることもあります。

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「買い」と「売り」どちらもできる

外貨預金は外貨を「買う」ということしかできません。日本にいて円を持っているので、当然それをもとに外貨を「買う」ということになるのです。

しかしFXでは外貨を「買う」だけでなく、いきなり「売る」ことができます。

ではFXが「売り」から始められるとはどういうことなのか?

投資未経験の人はこのいきなり「売る」というのがわからないと思いますが、株式の信用取引や先物取引など、投資の世界では一般的です。

投資の世界では全ての資産、投資対象が売り買いどちらの方向にも自由に取引できるようになっています。

例えばドルをいきなり「売る」というのは、逆に言えば円を「買う」ということになります。買うか売るかはどちらから考えるかという立場の問題で、反対に考えれば言葉も反対になるだけです。

結局それほど難しく考えることもなく、単純に上がる方を買って下がる方を売れば利益になるということです。

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逆にFXはそれほどキケンなのか

FXと外貨預金の大きな違いは、レバレッジによる資産運用ができる点でしょう。

このレバレッジというものがFXを危険にしている要因です。

外貨預金で100万円を資金運用する場合、そのまま外国通貨へと交換して100万円分の外貨として保有します。

一方FXは、100万円の資金を最高25倍である2,500万円まで資産運用することが可能です。

このレバレッジの高さによってとんでもない利益になったり、資産を失ったりする人が出てくるのです。

FXは危険というイメージを持っている人もいるでしょう。ただFXの取引自体が危険なのではなく、無謀に多額の資金で取引をして失敗している人がいる、ということが理由です。

ということはレバレッジをかけずにそのまま100万円としてFX取引をする分にはなんら外貨預金と変わらないのです。

つまり外貨預金はレバレッジ1倍でFX取引をしているのとリスクは同じなのです。

外貨預金をしている人にその意識はあるのでしょうか。

むしろ高い手数料などを考慮すると、外貨預金がいかに不利な商品であるかもわかるでしょう。

日々激しく変動して、先の予測もそれなりに難しい為替取引に、預金と称して自分の資産を投げ入れているということをどれほど自覚している人がいるのでしょうか。

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外貨預金をあえて勧めない理由

外貨預金の問題点は、「預金」だと思っていること。

もちろん人によって程度の差はあるでしょうが、あまり危険な意識のない人も多いのではないでしょうか。

預金ではなく、あくまで投資的な観点で外貨を保有していないと、「思ったのと違う!」ということに成り兼ねません。

預けた結果は運次第、というのはギャンブルとまでは言いませんが預金と言えるでしょうか。

FXの方がむしろ「投資をしている」という意識で臨めるという点で良いのではとも考えてしまいます。

結局はどちらも同じことをしているのであれば、外貨預金の割高な手数料や預金保険制度の対象外であること、取引の利便性など総合的に見て私はむしろFXの方をオススメします。

ただFXが簡単に儲かる、ということではありません。為替取引はそれなりに難しいものです。

2018年に起こったトルコリラの暴落ではトルコリラを外貨預金で保有していた多くの人が損失を被りました。

投資としてトルコリラを売買していた人はそれなりにリスクを承知の上だと思いますが、単純に金利の高さに惹かれてトルコリラを預金として保有していた人は、それほどの暴落が来るとは予想していなかったでしょう。

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預金という言葉は安心で、そのままほったらかしにして良いイメージがあります。

しかし外貨を持つということは投資をしていることなのです。

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高金利には理由がある

世の中高金利にはそれなりの理由があります。

ローンを借りる際も、信用がある人、企業に対しては金利は低く、信用のない人や団体には金利は高くなるものです。

国の金利もまったく同じです。

金利が高い国はやはりその通貨の信用が低いからなのです。

つまりデフォルトや通貨下落の可能性が高いということです。

10%の利子がつくと言うことは、その通貨は10%下落する要因があるということです。そんな簡単に10%の利子がもらえる訳がないのです。

高金利のままその国の通貨価値がまったく変わらないということはあり得ません。この基本的な考えを外貨預金を気軽にする人はまったく無視しています。

そして金融機関やフィナンシャルプランナーという金融のプロと言われる人も、そのリスクを理解してない、理解していても販売手数料欲しさに大して重要視してない気がします。

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外貨保有ならしっかりリスクを認識してFXでチャレンジ

投資の上級者やプロのヘッジファンドも外貨を持つというのはそれなりに世界の状況を分析して、しっかりした戦略のもとに実行する「投資」という位置づけです。「預金」ではありません。

まったくの素人が高金利だけに目をつけて外貨を保有して、簡単に利益になるものではありません。

一般の人の「簡単に楽して儲けたい」「みんなやってるから安心」という投資で一番いけない心理が働いていると思われます。

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初心者によく勧められる投資信託、外貨預金などの投資商品は、なぜ勧められるのでしょうか。

その大きな理由は、「人任せでいい」「簡単にできる」「みんなやっている」ということでしょう。

金融機関も初心者のことを思って勧めてくれるのではありません。ただ手数料が欲しいだけです。

投資の初心者は安心で簡単に儲かるものはどこにもないということをしっかり認識してください。

私は投資未経験の人には、全ての商品においてレバレッジ1倍、超少額からの投資を勧めています。

レバレッジ1倍であれば基本的にどの投資対象も危険度は変わりません。世の中で言われている安心や危険などの評価はけっこう適当なものです。

しかし投資はリスクを伴いますが、同時に大きな可能性があることも魅力です。

リスクを認識しつつ投資にチャレンジしていきたいものです。

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