初心者は巷の"アノマリー"に惑わされるな!相場に大した影響はない。

更新日:

Pocket

「アノマリー」とは?

投資関係の記事や情報でちょくちょく「アノマリー」という言葉を目にしますよね。

「アノマリー」とは、相場において理論的に説明がつかない傾向・経験則のことをいいます。

株式投資で有名なものに、「セル・イン・メイ」というものがあります。米国市場の格言でそのまま「5月に株を売れ」という意味です。

5月以降株価のパフォーマンスが悪くなるので、その前に株を売っておこう、ということのようです。

他にも秋から年末にかけて株価が上昇する、いわゆる「年末高」などがあります。

そしてこのアノマリーをとても重要な投資知識のように書いてある記事が多いですよね。

本当でしょうか?

代表的なアノマリーのいくつか、、

1月効果

年末にかけて「ウィンターブレイク(節税売り)」という税金対策などで含み損確定などの売りが多く発生する傾向があります。

逆に1月の年始には新たな投資資金が市場に流れ込むので1月は上昇する、と言われています。

また、1月の傾向はその年を通じての傾向を占うものともいいます。1月が堅調なら一年通じて堅調、そうでなければ通じて軟調とも言われます。

年の変わり目前後で特有の取引があるのは事実ですが、それが相場を変動させるほどでしょうか。

節分天井彼岸底

1月効果の株高が2月上旬まで続いて上昇し、節分あたりに天井を迎えるというアノマリー。そしてそこから3月決算に向けた調整売りで下げる(彼岸底)。

そんなにいつも同じ動きをするわけがありません。

セル・イン・メイ

アメリカ市場の有名な格言です。「夏場は、株価が軟調になるので、その前の5月に株を売って、夏場は株を持たずに9月の中頃に再び株式投資を始めなさい」という意味です。

昔の米国市場ではそんな動きがあったのでしょうか。今ではまったく意味のない格言です

夏枯れ相場

夏はお盆休みや長期休暇などの影響で相場が閑散とするのであまり変動がない、または下がる傾向があるというアノマリー。

取引量が減るというのは統計としても出ている事実です。しかしそれと相場の上げ下げは関係がありません。閑散期を狙って短期筋が仕掛けてくるという可能性があるにしろ、相場は上にも下にも振れる可能性があるのです。

サマーラリー

米国の株式市場において、7月から9月までの夏場にかけ株価が上昇しやすい現象のこと。

こちらは日本株とまた違ったものですね。

8月後半の円高

8月後半に為替が円高に振れることが多いというアノマリー。

夏枯れ相場の8月は、突然の予期せぬ材料により大きく相場が動くことがあります。これを投機筋が円買いによって狙う「8月は仕掛け時」という説があります。

そもそも投機筋は季節と関係なくいつでもチャンスを狙っています。

年末高

12月には日本株が上昇しやすいと言われています。

これは先の「1月効果」と矛盾しますがこういうアノマリーが言われていますね。そもそも「12月の株安」というのもあったりします。結局言われてることが適当なんだとわかりますね。

情報は常に織り込まれてしまう

相場というのは常に知られている情報は織り込まれてしまいます。

もし仮定で明確なアノマリーがあったとしましょう。

例えば「1月の株高」がもし事実としてあるならば、その前の12月に買って1月の高い時に売ってしまおうと思う人が増え、結局相場はその通りに動かなくなります。

ある情報や偏りはすぐに広まってその情報の価値はなくなってしまうのです。

もしそうならないのであれば、相場が「織り込む」ということを否定することになります。効率的な市場において、アノマリーが放置されることなどあり得ません。

相場の変動を人はその理由をいちいち知りたがり、説明したがります。ある程度推測できることもありますが、その多くは複雑です。

よくニュースでも相場が上がった理由、下がった理由を解説していますが、そんなものはプロだって断定することはできないのです。

【初心者必須】”ダウ理論”とは?全ての投資に通用するチャート分析の基本を知ろう!

続きを見る

現代においてアノマリーは気にする必要はない

投資の情報サイトでもこのアノマリーを既成事実かのごとく解説しているところも多く見られます。

確率論や統計学など、科学的な見地から見たら取るに足りない事象なのですが、あまりに本当のように書いてあるのには少々びっくりします。

中には月の満ち欠けと相場の関係性のアノマリーまで出回っています。

投資の初心者にとっては惑わされる情報でしょう。

例えばある事象が5回続いたからと言って、なんの意味があるのでしょうか。10回中7回起こった出来事に相場においてそれほど意味はありません。だから次も起こるのでしょうか。

そもそもどの季節もどの月も勝率がまったく均一になるほうが不自然です。

世界経済の変動、複雑な人間の行動などを考えると、様々な数値がランダムに出ても何も不思議ではないでしょう。

そしてその偏りは時期によって、景気状況によって、国によって、市場によって違っているのです。

行動経済学って投資の役に立つの?相場を動かすのは人間の欲望!

続きを見る

アノマリーは過去のもの?

ただ投資環境がまったく違った昔にはある特定の傾向などがあった可能性は多分にあります。

取引もコンピュータではなく、インターネットも携帯電話もなかった時代では情報の偏りや遅れが相当あったでしょう。また今ほど多くの個人投資家が存在していなかったこともあります。

そんな時代において様々なアノマリーが実際にあった可能性は否定できません。

その時に生まれたアノマリーが未だに言われ続けていることも多いのでしょう。

情報が世界中を一瞬でかけ巡る現代において、科学的な分析に値する明確な相場のアノマリーは起こり得ません。

投資家の需給に要注意

投資家の行動は様々です。

ヘッジファンド、機関投資家、個人投資家など立場が違ったり、それに伴って資金量や資金の出所も違います。

決算による配当の期日があったり、税金の払込があったり、様々な季節的なイベントもあります。

それによって投資家はある一定の行動をとることも事実です。しかしそれらは説明できないアノマリーではなく、説明できる需給関係における相場への圧力と言えるでしょう。

しかしその需給圧力が相場を確実に変動させるほどの力はありません。

それを吸収してしまうほどマーケットは大きく、情報は素早く駆け巡ります。

中期投資でチェックすべき8つの指標はこれだ!繰り返す波に上手く乗れ!

続きを見る

アノマリーに惑わされるな!

アノマリーは冷静に相場を見る上で何の役にも立たないどころか、むしろ初心者にとって有害かもしれません。

しかしアノマリーから考えて学ぶべきこともあります。言われているアノマリーにはすべて裏があるということです。

なぜそんなアノマリーがあるのかを、行動ファイナンス、行動心理学的な見地から一度考えてみる価値はあります。

投資家は儲けるため、欲望のためにいろいろな行動をとります。それを客観的に見て、しっかり投資戦略に繋げていくことはとても重要です。

アノマリーが噂されるということ自体が、投資家がいかに常に情報を欲しているか、投資の手がかりを必死に求めているかの証拠でしょう。

毎年毎年同じ時期になると決まって同じアノマリーの話題が持ち出され、今年はどうなるのか、勝手な憶測記事が飛び交います。

アノマリーで動くのではなく、ただ純粋にそのときの相場環境や条件によって動くだけです。

まあ「毎年恒例の風物詩」程度に見て、あくまで客観的に、冷静に対応しましょう。

相場を動かす不可解な理由たち、それは人間の心理。

続きを見る

イベント投資や相場格言とごっちゃにしないこと

「スタバ株は1月に買え!」という投資の本があります。

「スターバックス コーヒー ジャパンの銘柄を1月最初の営業日の寄り付きに購入し、3月23日を経過した最初の営業日に売却するトレードを行ったら、2004年から2014年までの11年間、一度も負けたことがない」というトレードが有名です。

アノマリーと混同する内容ですが、これは明らかに事実だったのでしょう。

スターバックスの成長を見れば2004年から2014年までの11年間はちょうど成長期にあたり、株価も順調に上がっていった時期です。

その期間では上がる確率が高かったのは当たり前です。かつ3月末の株主優待の権利確定日に向けて個人投資家が買い出すことも想像できます。

これはアノマリーでもなんでもなく、決まったイベントに対して投資家の行動を見抜いた、ただ単に理にかなった投資ということです。

こういう人が気づく前に相場の偏りを見抜いて投資をするというのは、世の中をしっかり見て相場に慣れてくると出来るようになります。

またアノマリーに似たものとして相場格言もありますが、これも混同しないようにしたいものです。

相場格言は一見すると精神論や戒め的なものが多く、軽く考える人もいるかもしれません。

しかし相場格言ほど重要なものはありません。相場格言を知るのと知らないのでは投資をする上で大きな差がでるものと思われます。

投資を始めて15年間の出来事を全て話そうと思う。

続きを見る

-これだけは知っておけ!
-, , ,

Copyright© いきなり!株FXデビュー , 2019 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.